2012年1月16日月曜日

2012年をどう生きるか


<はじめに>
2012年は世界も日本も難題山積、歴史のまわり角。各個人も生きるのが大変だ。自分もそうだが、どう生きるかを考えるにあたり、眼先の損得だけで無く、子孫・歴史/民族と言った中長期的な視点が不可欠である。



1.5つのポイント
国民生活に大きな影響を与える可能性がある事は以下のもの。

イスラエル・米国は対イラン戦争を起こすのか。
原発問題
-1 福島第一原発は次の破滅的な事故を起こさずに済むのか。
-2 福島第一原発の放射能汚染はどう推移するのか。
-3 日本の原発政策はどう転換するのか。
TPP問題
交渉はどう進展するのか。遺伝子組み換え食品と郵貯・保険、自動車税制、特許等だけではない。導入したら属国化が進み日本の伝統の価値が引き下げられ日本らしさが順次薄れていくのだが。
消費税増税
税と社会保障の一体改革法案は通ってしまうのか。新自由主義路線に戻り、酷い格差を更にこれ以上拡大させていくのか。
個人の人権はどうなってしまうのか。
小沢裁判は小沢氏個人の裁判では無い。今後の日本で国家権力が個人の人権を不当に制限し、徹底的に統制管理していく体制を作っていく為の重大な分岐点の性格が強いのである。

2.5つのポイントについての私の意見と対応
①イラク戦争の検証が必要。
大量破壊兵器はなかったのだし、劣化ウラン弾を多用した戦争はとても肯定出来るものではない。惨事便乗型経済の推進者達が多大の利益を得る一方、多くのイラク人が殺傷・虐待され生活基盤を破壊されてしまった。それでも米軍の駐留を断り自立しどん底からどう立ち上がろうと必死だ。
中東各国の独裁政権崩壊・アラブの春も単純に民主化が前進した等という問題ではないだろう。  裏でのゴールドマンサックス等国際金融資本の関与状況を充分確認していく必要がありそうだ。

イランは軍備増強に努めレバノンのヒズボラも軍備を強化したようで戦争になった場合従来のようにイスラエル圧勝ではないようだ。イスラエルが核兵器を使用する核戦争になってしまうのだろうか?
いずれにしても中国は断り、韓国も条件交渉したイラン原油輸入削減を、日本は安住財務相のようにあっさり同意すべき問題ではないと思うのだが。

人類は戦争で景気回復や人口削減を図る事をそろそろ止める事は出来ないのだろうか…等と呟くしか手がないのが残念だが皆で連携すれば僅かでも牽制になると信じてやり続けるしかない。

②福島原発
-1 福島第一近辺で依然として大きな余震が続く。4号機は核燃料棒が1500本以上ある燃料プールが高い所にあり爆発で傾いていて倒壊の危機に瀕している。余震の度毎に脆い配管の亀裂・破損によるのか放射線量が上昇するので皆気が気でない。補強工事は放射線濃度が高い為に進捗しないのではないかという疑念も強い。
野田首相の嘘つき収束宣言を信じている人は余程お目出度い人達だけだろう。作業員の健康維持や人数確保をしっかりやって貰い、あとはただ幸運を祈るしかないのが実情です。

-2 日本の海洋汚染の概要が10カ月も経って1/15にようやくNHKで報道された。低線量被曝の影響は皆が注視している。ガン・白血病まで至らなくてもtwitterでは原爆ぶらぶら病のような倦怠感・鼻血・白内障・心臓病等多くの症状が訴えられている。外部被曝より呼吸と食物摂取による内部被曝の影響の方が危険な事は素人でもわかるので原発問題批判が緩む事はないだろう。

除染は東電や関連団体の巨大な焼け太り利権化する事と、単なる移染なので効果が一時的・限定的なので積極的には賛成できない。そのおカネを移住サポートに使う方が良いと思うのだが。
ガレキ焼却や500ベクレル以下の食品は流通さす政策で全国に放射性物質をバラマク事は愚の骨頂だが止めそうもないので食品選びと自己免疫能力を高める事で対抗するしかない。

私は偶々今春東京→大阪に転居する。64歳であるが正直少しホッとする。50歳以上は細胞分裂が不活発だし原発を許容し繁栄の恩恵に浴して来たのだから甘受しろという意見には同意しない。
少しでも各人の努力で避けた方が良いと思う。移住のサポートを責任を持ってやる団体・個人が出て来ているが良い活動であり、それらの人々には敬意を抱いている。

-3 今年中に殆どの原発が停止になる。しかし権力者達には核兵器製造能力を保持しようという強い意志があるようで2013年に本格的な原発再開を狙っているようだ。どの原発施設を残し、後はエネルギーシフトを図る計画なのか注視する必要がある。反・脱原発運動にも、本物と単なる人気取り等いろいろな思惑の人・グループが混在しており、じっくりサポートすべき相手を見極める必要がある。

③TPP問題
遺伝子組み換え食品と郵貯・ガン保険、自動車税制、特許等どれをとってもそれだけで大問題だ。しかし何よりもTPP締結は属国化の完成形であり自由貿易を尊重すべき等という次元の問題ではない不平等性を含んでいると思うが今回はこれで止めておく。

④消費税増税問題
公務員の天下りに具体的に切り込まない限り絶対に増税反対です。政治家の人数削減・報酬引き下げは大したことはない。本丸は天下りで仕事も碌にしないで高給を食んで威張っている人達を大幅に減らすべきです。


又、特別会計という日本にしかない官僚の財布(米国にもたっぷりふんだくられるが)の制度改革には殆ど手を付けていないままだしここを聖域にしようとしている。米国・大企業の支配下の中間サラリーマン層は数も待遇も削ぎ落されてしまってその分が高い役員報酬と配当に化けてしまった。
残ったのは高止まりした為、相対的に突出して高額になった公務員の待遇と私を含めた退職金・年金受給者からどう奪っていくかというのが米国金融資本の狙いだ。
「税と社会保障の一体改革」は消費税増税と美辞麗句で構成されている。(医療費は例外?
天下り問題は事業仕訳で少しやったしたふりをし言い訳に使うが何もしてないも同然です)

最大の分厚い公務員の特権=天下り問題に全く触れないで弱者のみに厳しい法案を平然と通そうとする恥知らずの野田・岡田・安住のマニュフェスト無視の嘘を許してはならない。

⑤個人の人権はどうなってしまうのか
記者クラブマスコミの罪は本当に深い。「米国の国策は全て最優先でつべこべ言わず従うべし」が官僚・マスコミの共通方針だ。マスコミは国民・市民の人権・資産を奪う策謀の主犯格を勤めている。裁判員制度・検察審査会制度を導入する際に巧妙に忍ばせた条項を濫用した今回の小沢裁判のような使われ方を誰が予想したであろうか。
通常国会で審議入りを図る人権侵害救済法案や外国人参政権やネット規制等についてはまだ内容を充分理解していないが、昨今の法の濫用振りを見ると、新たな法律は恣意的に悪用される公算が強いので阻止すべきだろう。少なくとも充分な論議が必要だと思う。

この件についても田中龍作氏や岩上安身氏等が所属する自由報道協会のジャーナリスト達、平野貞夫氏、山崎行太郎氏、気弱な地上げ屋氏、他多くの方々がブログやtwitterで本質的な問題点を指摘し続けてくれているので私の再説は不要だ。又小沢裁判では江川紹子氏も的確にレポートしてくれている。石川議員自身のメルマガ・ブログで確認するのも良いだろう。検察審査会議決に不正ありと異議を訴え続ける一市民Tさんの分析は価値があり、粘り腰も注目に値する。

その中で私は「健全な法治国家のために声をあげる市民の会」の鋭い活動に注目している。
→ http://shiminnokai.net/index.html
健全な法治国家のために声をあげる市民の会 会長 八木啓代氏の「八木啓代のひとりごと」
→ http://nobuyoyagi.blog16.fc2.com/

今小沢裁判関連で、既に秘書3名の裁判では証拠が無いのに「推認できる」とした有罪判決がでている。司法を預る裁判官が「証拠なしで推認→有罪」というあってはならない判決をしたのである。
この件を「…市民の会」は検審に出す証拠を隠す事で検審審査を誤誘導した容疑で、被疑者不詳で偽計業務妨害。更に石川議員取り調べで、検審提出のため事実と異なる報告書を作成した容疑で田代検事を虚偽有印公文書作成罪及び同行使罪で告発してくれたのだ。

この2つの裁判は、官僚の多大な権益を減らし、増税を後回しにしようとした小沢氏に対し、国家権力(法務省・最高裁等官僚機構全体)が一体となって自分達の権益を守る為不当に政治的抹殺を仕組んだものであると思う。

こんな非道を許す事は、今後私達の誰でも彼らの利権に反対する意見を持つ者に対して言い掛かりをつけて葬り去る事が可能となり、何も言えない民主主義とは程遠い暗黒国家への歩みが始まってしまう結果に繋がるだろう。

日常生活や原発対応で頭が一杯でこの問題に気付かぬ人達が多いのが本当に残念です酷いのは権力の一員であるマスコミの謀略報道です。嘘も平気で良くここまで悪くなれたものです。懸命に働く普通の人達の中で庶民感覚からすると4億円の現金等もっての外だ、等と騙されてしまっている人達も少なからず存在する。

この裁判で歯止めをかけないと、人権も、ささやかな資産も、僅かな自由も、どんどん浸食されていき格差が更に酷く拡大していく危険がどれ程大きいか。日本も米国の99%デモの世界になってしまった後で気付いても後の祭りなんだが・・・訴え続けていくしかありません。

<終わりに>

福島原発事故後の復興では、特に石巻等の宮城と大阪に注目している。いずれも巨大金融資本と大企業が大幅に街の様子を変えて新しい利権構造を作ろうとしている。大阪等関西圏は関東圏からの移住も今後じわじわと増えていくと予想している。橋下市長の維新の会も普通の市民から見てメリットもかなりあるがデメリットも大きい事が予想される。大阪に転居するので若いエネルギーが暴走せず、真に市民の為の改革になる事を望み充分ウオッチしてその推移を発信していきたい。

問題が多岐に亘るので長くなってしまうが、何とか問題を正確に把握して友人・知人や読者・フォローしてくれている方々にブログ・twitter等で正しい情報を伝えたり教えて貰ったりする努力をし続けるしかない。今年も頑張ろう。

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