2012年8月15日水曜日

日本を取り巻く現状の基本認識について

とうとう「消費税増税法案」が成立してしまった。
でも、これで終わりでは無い。この法案を凍結する為、これから自立と共生に向けた厳しい闘いが始まる。近いうち?に行われる総選挙で2014年からの消費税増税法案の凍結と、何も解決しない福島原発事故をあざ笑うような原発再稼働政策の転換に向け、普段政治に関心の薄い人達にも訴えて納得して一緒に良い政治を求めて貰う活動に取り組んでいきたい。
金剛山

<始めに=総論>

・小沢氏潰しの捏造事件は酷過ぎて許せない

小沢捏造裁判で小沢氏の影響力を排除し行動を阻害した結果、財務省の筋書き通り談合自公民により消費税増税法案が成立した。一見すると勝事務次官指揮の財務省の大勝利に見える。
しかし次回の衆院選挙で反消費税増税・脱原発・地域分権を掲げて戦う「国民の生活が第一」や地域政党がマスコミの予測を覆して大躍進し、インチキ2大政党の自民・民主+公明の多数勢力を激減させて単なる一極に叩き落とす国民の審判が下る可能性は充分あると思う。

・争点を隠し外交に眼をそらしたり嘘の報道を続けるマスコミに負けぬ情報発信力が必要

勿論マスコミも全精力で嘘報道(支持率の意図的改竄や第3勢力に対する誹謗中傷等)を続けるので簡単ではないが、国民の利益をこれ程までに蔑にし嘘の論理で塗り固められた消費税増税・原発再稼働をこのまま追認する程国民は愚かではないと思う。
まともな国民の、生活や健康防衛の民意の結集を恐れる既得権益者達は、その活動の芽を摘む為に、本格的な各種情報監視・情報統制の立法も図っているようだ。
これらが単に日本の官僚だけの組織拡大・防衛目的だけなら民意を結集させれば正していける。しかしもっと根深く周到に計画された米国中心のNWO促進の動きの一環と思われる。それだと彼らの戦略は練りに練られているので、注意深く見極め覚悟して対峙しないと対応も不充分で場当たりになってしまい効果が無いだろう。世界的に連携した官僚統制の本格的な強化への対応策が必要です。

・日本の実質支配者は覇権国米国。財務省中心の官僚がその代官で支配

日本社会の利権構造を握る霞が関は財務省を中心に国税庁・特捜検察・マスコミを使い反対者を攻撃して来た。最近では小沢さんの陸山会事件がその最たるものだ。
司法の暴走があまりに常軌を逸しているので市民も立ち上がり、健全な司法を求める活動も強まり真実の解明も始まっている。しかし政府・司法・マスコミは恥も外聞も無くあからさまに嘘・隠蔽を続けている。彼らの自浄能力に期待は出来ず、都度継続的に監視し指摘し続けていくしかない。
西松事件&陸山会事件で国会議員がいかに官僚・マスコミに弱いかをはっきり見る事が出来た。
民主主義を守り前進させる為に国民の意志を国会で主張し立法に繋げる事の出来る議員を多数派にしないと更なる二極化の進展・多数の貧困化・軍国主義の復活の危険が強まっている。

・米国覇権の陰りから来る、従来にも増した日本からの収奪・隷属の強要に対峙が必要

国際金融大資本が政府の上に君臨し効率的な民営の方が良いと本来公共であるべき業務までもどんどんと民営化し国民の財産や健康を脅かしている米国の現状をもっと知る必要がある。
米国隷属政策をこのまま継続すればそのしわ寄せで苦しむ人達の割合が増え、今は大丈夫でも明日は我が身に及ぶのだ。官僚・大企業・マスコミが自公民の翼賛体制を作り、TPPへの参加や日米同盟の深化で日本の良き伝統・風土を破壊し米国の完全属国にしようという意図をあからさまにして来ている。
自分達本人が企業戦士で懸命に働きそれなりの成果を挙げられた時代はまだ良かったが、子の世代には評価基準が厳しくなり派遣労働者が増え、孫の世代には今より更にきつい競争を強要される奴隷的待遇が多い時代になって行く可能性が強まっている。又、憲法の改悪・徴兵制復活も公然と主張されだしている。
官僚や経団連から橋下市長に至るまで日本の人口は7千万人程度が適正規模と公言する人達も増えつつある。競争が厳しいのだから負けたら滅んでいっても仕方がないだろう、もっと競争しろ、何をしてもいいから支配層(政府・行政や経営者等)に忠誠を尽くし成果を貢げと言うわけだ。一部では支配層の利益の為に戦争で死ぬ覚悟を持つのが愛国者だ等とまで言いだしている。

・普通の市民も安全保障や憲法をもっと考え論議すべき時期が来ている

米国の核の傘に入り、中国や北朝鮮の核兵器に囲まれた日本。原発から出るプルトニウムがどこでどう核兵器の原料として使われているのか。軍事機密の中でもトップ機密だろうから詳細は分からなくても、もう少し関心を持てば骨格を推察する事位は可能だろう。
日本は対抗して自前の核武装を求めるのではなく、非核のままでも自衛隊の自立度を高める事により国土防衛・平和維持を図る苦難の道を探るのが良いと思うが、はっきり述べるのはもっと理解を深めてからにしたい。現在の自衛隊は事実上既に米軍の指揮下になっているように見える現実と乖離し過ぎているので簡単に行く話ではない。
まず実態を正確に把握し現実を直視して、核兵器の脅威にどう対抗していくのか。実現可能な生き残り策を見出していけると良いのだが。

<国際情勢(含む金融)>

・BRICS等新興国の力を正確に把握していこう

日本のマスコミ・言論界は、中国等BRICSの実力を過小評価し過ぎているのが問題だ。客観的な報道・言論は殆ど無く、中国がいつ尖閣どころか沖縄迄攻めてくるか分からないとか、中国バブル経済の崩壊が近いとか、民衆の暴動頻発で共産党の一党支配が崩れる時が近いとかのプロパガンダが続く。しかしいずれも根拠が無い訳ではないが誇張され過ぎていると思う。
ブラジル・ロシア・インド・南アフリカやネクスト11の新興国の繁栄ぶりももっと知っていくと良い。
中国に対抗する為に、日本は何がなんでも米国に追随し、核の傘で守って貰う替わりに国富をある程度米国に差し出す米国債等の債券購入はやむを得ないと言うのが官僚の方針のようだ。


・中国の動向を客観的に把握しよう

中国の財政金融担当の幹部達は米国やEU・日本の金融の推移を良く研究し、特に日本の轍を踏まぬような政策を取っており、為替政策をうまく管理し2020年頃GDPで米国に匹敵する事を目指している。米国債購入を控え、金の保有も着実に伸ばす計画もあるようだ。中国共産党首脳部は一部の日本人達が煽る程好戦的では無く、軍事費も急拡大しているが絶対水準はそれ程高く無く、慎重に経済成長を優先していると思う。
いずれにせよ中国に対して敵対心を煽るだけでは何の解決にもならず、覇権の移行の可能性が充分あり、その時期が近付いているのに、米国隷属一辺倒では世界の変化についていけず取り残されてはいけない。


・中東、イスラエルの紛争はどうなっていくのか

中東情勢が緊迫している。イスラエルや米国の一部にイランの核関連施設への先制攻撃論が根強くある。オリンピックが終わったら攻撃開始だとか、ホルムズ海峡に欧米の艦船が集結しているとか、シリアの反政府軍への支援は半端では無いとかの噂を良く聞くようになり、キナ臭さが増している。米国大統領選との絡みも注視が必要だ。
中東の紛争の根源は麻薬問題もあるだろうが、何といっても石油利権を巡る争いに尽きるだろう。ようやく一連のアラブの春の全体像との関連も薄ぼんやりだが背景が見え始めて来た。それらの根源にあるイスラエルの成立等の歴史的背景もより深く理解する必要がある。
近いうちに世界3大宗教発祥の地を見てみたいと思っている。とにかく平和的解決を望むだけだ。

・EU、ユーロ崩壊はありません

EUについてはまだ混乱は続くがユーロ崩壊はあり得ないだろう。ユーロの大量発行で当面の間は価値が元に戻りにくいだろうが。今後の緊縮財政や政治的統合への動きの一進一退を興味深く見続けていくだけだ。日本のマスコミは本質を見れず騒ぎすぎていると思う。
堅実な筈のドイツまでが米国絡みの債券を大量に購入していて深手を負ったのも意外だったが、
2回の凄惨な世界大戦を経て戦争回避の為の智恵で始まったEUとユーロは今後ともちょっと地味にはなるがしぶとく生き続けていくだろう。200年前~100年前頃の繁栄の名残やギリシャ・ローマ以来の史跡や、米国には無い文化・自然の深みの魅力は今後とも人を惹きつけ続けるだろう。

・米国覇権の陰り

超大国米国の覇権を支えた経済力が衰退の傾向にあるのにマスコミは殆ど報道しない。
イラク・アフガニスタンからの撤退が続く。イラン攻撃も従来ならとっくにやっていたと思うが、戦費も不足し、アラブの民族意識が高まって来ている事もあり簡単に手出しは出来ないようだ。しかしこのまま済みそうにない程緊張が高まり続けているのも事実であり注視が必要だ。この情勢に自衛隊も巻き込まれざるを得ないのだろうか。
又、米国中心に中国包囲網を構築し緊張を高め軍事費を確保する狙いがあからさまである。米国国防長官はオスプレイの配備だけで無く、米軍の無人偵察機「グローバルホーク」を活用し日本周辺海域の警戒監視を強化する方針を固め日本に受け入れを迫っているようだ。そんな兵器はいらないのだが。
核兵器の原料のプルトニウムの供給基地になっているらしい現状も含めて、米国に煽られて中国と闘っても核ミサイルから逃れるすべも無く、米国が最後まで日本を本気で守って戦う事も疑問である。中国と善隣友好・互恵関係を進展さす努力をする方が遥かに現実的だと思うのだが。
米国経済も、超金融緩和・低金利なのに、数%以上も株価が上がる状態が長続きする筈が無い。いつまで持つのか充分な警戒が必要なのだ。

<結語>

最近出版された孫崎享氏の「戦後史の正体」がベストセラーになっている。対米自立してエネルギー獲得を図ったり、対中国・ロシアで米国離れの気配を示す自立外交を目指した日本の政治家はことごとく検察や国税・マスコミの餌食になって来た歴史が明らかにされた。米国や国際金融資本の利益が日本の普通の国民の利益とが一致する時代はとうに終わっている。この構図を良く認識出来る人達が増えていく事が日本の将来を決めていくだろう。


福島原発事故の現状・対応策・脱原発や地域分権(大阪都構想を含む)、TPP問題他は次回以降に順次纏めていきたい。

                                                       以上







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