2010年11月29日月曜日

シンポジウム第三弾「検察・マスコミ・民主党」に参加して



掲題の会に参加したので私の眼で見て感じた事をお伝えしたい。 この問題こそが日本の自由と民主主義の根幹に関わる最重要と言って良いものだという認識を深めて頂きたい。

(主催団体)   小沢一郎議員を支援する会&日本一新の会
(日時)       2010年11月24日(水)6:00pm~10:00pm
(場所)     於豊島公会堂
(式次第)    第一部:シンポジウム「検察・マスコミ・民主党」
                     第二部:「ネットとフリージャーナリストがメディアを変え日本の政治を変える」
                      第三部:ネット交流会
(参加者数)  約540名との事。
(内容)           以下の通り。( 詳細は岩上さんがUstで全部録画・録音され放映しているので少しず  
                     つ長いので分けてでも是非ご覧ください)。http://iwakamiyasumi.com/
                  
<第一部:シンポジウム「検察・マスコミ・民主党」>

主催者挨拶概要

1.開会宣言 広部敏政小沢一郎議員を支援する会世話人

2.主催者挨拶
・小沢一郎議員を支援する会・伊東章代表世話人
同会は2010.5.8結成。7.29の会合を経て9.3に第一回(ゲスト森ゆうこ議員)、9.29に第二回(ゲスト鈴木宗男氏・平野貞夫氏)のシンポジウムを開催。今回のシンポジウムが3回目で初めて日本一新の会と共催の由。
今が民主主義を捨てるか結実させるかの分岐点と訴えた。菅政権はロシアのケレンスキー、仏のテレミドールと擬していた(?)。最近日テレアンケートで総理候補のトップに僅差だが小沢さんとなった事や、最高裁が上告を一応受理した事等僅かな光明に言及していた(翌11.25却下された)。
東京の検察・検審デモも矢野健一郎氏らと共に主導した弁護士である(事務所は池袋)。
・日本一新の会・戸田邦司顧問(元参議院議員) 
H10年6月当時自由党の政策調査会で平野さんや野田毅氏らと自由党の基本政策を作成する際、小沢さん自身が丹念に加筆した経緯を披露。小沢さんは本当に政策に強い人である事を強調していた。この50頁の内容を自民党が読んで自自公が成立した由。
今は政党が政策で競争しなくなった。民主党は基本理念も綱領もなく行き当たりばったりであるだけでなく、言葉が汚ない、謝る時に横を向いている等酷過ぎる、子供の教育に悪いと嘆いていた。(私も参加した東京デモは会としてはタッチしなかった)

3.司会者挨拶・小沢遼子氏
カメラ録音はここまで!相手方で一部都合の良い部分だけ探して流す事を防止する為だそうだ。

4.ゲスト発言
・三井環氏(元大阪高検公安部長)
村木事件は、断じて前田、佐賀、大坪の3名だけの犯行でなく上層部が指揮・関与していて同罪。高級官僚の逮捕には上級庁との事前協議と承認が必要だ。逮捕・起訴に各々の段階で大阪地検、東京高検、検事総長への説明と承認手続きが必要であり、今回も順次会議を念入りに行ったうえで最終的に樋渡前検事総長から承認の文書が出ていたのだ。この件は2つの大きなミスがあった。裏付け捜査をしないまま逮捕した事と、前田主任検事の偽造を知った上で起訴までした事である。本来は樋渡前検事総長等9名全員を懲戒解雇すべき事件である。三井氏が彼らを刑事告発したが1カ月たってまだ回答なしの段階。最高検もどう答えるか苦慮しているらしい。もし不起訴なら検察審査会にかければいいと言及していた。

 (二人の議員は法務委員会終了後駆けつけた)。
・川内博史衆院議員
 民主党内での立場が微妙な中で小沢支持の理由を述べていた。本人は鳩山派の副会長らしい。「政治とカネ」の問題は存在せず、「政治資金の記載方法をめぐる問題」だと常任委員会でも言い続けているのだが…小沢さんの件では秘書は二人共起訴出来ないのではないかとも言われている。検察審査会制度は裁判員制度に紛れて出され当時重大性を見逃してしまった事を詫びていた。検察審査会は議事録公開しないとはどこにも書いていないので小沢強制起訴の議事録を要求していく由。
(沖縄問題・TPP問題等常に素晴らしい発信をし続けている。長年休眠中の検察官適格審査会で小沢事件関与の検事達を追及する事等で何か実績が残せるのか期待して注目していきたい)。
・辻恵衆院議員
 53歳で初当選後一度落選、前回返り咲いた遅咲きの弁護士議員との事。今回の陸山会事件の検察の捜査のやり方や、検察審査会議決についての疑念を論理的に情熱を持って批判していた。小沢さん支持側はいまがどん底だが、これまでマスコミに対抗する陣形が取られていなかった事が原因だ。これから戦略的に反転攻勢していく。
期ズレは問題外だし、検察審査会も2回目に4億円の借入不記載が入ったやり方は強制起訴をする制度の要件を満たしていないと主張中。行政訴訟については最高裁が特別抗告を受理した事でいずれ却下されると見ているが(事実翌日却下)、やる事に意義があった由。
(同議員は地味だが論理的・情熱的で立派な議員だ。検察官適格審査会での活躍に期待したい)。

(番外で以下3名が登壇)
染谷正国氏(元参院議員秘書で政治資金規正法の研究家である
政治資金規正法は白地法で元々インチキな法律。検察審査会制度もおかし過ぎる。どのように起訴をするかは何も決まっていない法律である。おかしい事を指摘したがまだ返事が来ない。指定弁護士が起訴状を書くのだろうが書けば弁護士法違反であり、憲法違反と思われる。みなし公務員として手当を払うらしい。独立した検察審査会なのに裁判所の予算から手当が払われる。裏側から見ないと作った意図がわからない制度なのだそうだ???
(小沢遼子司会者から、この点は難解なので別途取り上げたいとの表明あり)。
堀田氏
 三井環氏の12月5日に日比谷で検察糾弾デモを予定している事の案内。
宮崎学氏
 シンポジウムのタイトルに異議あり。本当は検察=メディア・民主党だ。反小沢3派連合にどう対処するのか。再来年の選挙まで待てない。菅内閣打倒が必要だ!
・質疑応答
 数名から小沢支持の激しい意見が出た。川内・辻議員も誠実に「小沢氏を守ります」「変な議員の
発言に反撃していく」等々。最後に「検察を証人喚問出来ないのか?」の質問が出た。川内議員から法的には出来るので、しっかり確認した上で選択岐の一つとして検討していくとの事。三井氏は、検察の裏金追及に対し菅首相は「調査活動費は適正に使用されていると回答」しているが自公政権の偽証と全く同じだ。この犯罪を追認している。
小沢遼子さんも、検察で公金横領している人達が恣意的に人を捕まえる権限を持ち続けている。反撃が必要。三井氏の活動を支援していきましょうと締めた。

<第二部:「ネットとフリージャーナリストがメディアを変え日本の政治を変える」>

・小沢一郎議員の「ビデオレター」放映 http://www.ustream.tv/recorded/11057683
 ネットが真実を伝えてくれる良いツールと認識出来たのでこれからも出演していきたい意向を表明。顔色も良くにこやかな良い表情が印象的であった。感動した人も多かったと思う。
・山崎行太郎氏(文芸評論家)
 師匠である江藤淳氏がいかに小沢氏に期待していたか。その著作をまともに読まずその言葉を間違えて使って小沢批判をする西部氏等を痛烈に批判した。
(東京デモ第一回にもご夫妻で参加していたので私も挨拶した。有言実行で「言葉」を哲学を持って大切に使うので、重みと切れ味があり痛快な文章が素晴らしく当代一流だと思う)。
・ヘンリーオーツ氏(ブロガー・独立党)
ブログやtwitterでとても良く頑張っている人である事はわかった。内容は良いが10分間は長い。お友達がカナダで日本語さん等らしい。58歳の万年ロックおじさんだそうだ。これからも注目したい。
山路徹氏(独立系ニュース通信社APF通信社代表)
 カメラが2機放映が許されている(岩上さんとUstream)のにAPF通信社を拒否するのはおかしいとの抗議から始まった。TVでニュースステーション等多くの番組を下請けで支えていたらしい。私は東京デモ参加の際、取材していたので知っていた。
今回ミャンマー(山路氏はビルマと表現)で拘束されたが無事解放された人。
・矢野健一郎氏(検察・検審を糾弾する東京デモの主催者&権力とマスコミの横暴を正し、人権を守る国民の会代表
 本人は小沢支持者だと表明していた。東京デモを企画スタートした努力実行力は高く評価したい。しかし3回目のデモ呼びかけの際に、主催スタッフの一人が「小沢支持者は来るな」というtwitterを発した。後に退会したらしいが、多くの小沢支持者を怒らしてしまっている事には問題がある。
(ここで時間切れ。約10名話す予定があったらしい)
・平野貞夫氏(日本一新の会 代表)
駆けつけて来られてご挨拶。
・4219takeさん(ブロガー=発言予定者)が「取り調べ可視化100万人署名運動」につき呼びかけたが会場は騒がしく効果なし。

<第三部:ネット交流会>
 時間も遅くなり帰る人も多く私も退席した。
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<私のデモ参加の経緯>
 私も初心者のブロガーである。元々は小口の金融資産の運用と国家財政危機?の実態の把握への関心からスタートしたが、特に昨年春の陸山会事件以降法律が公正な運用がなされていない事に気がついた。これは国家の根幹に関わる事であり、普天間移設に端を発する外交防衛問題と共に今やこちらの方が2大テーマになって時間をとられてしまっている。
 いわゆる国策捜査の実態を知り、更にあれだけの大捜査で小沢氏が不起訴になったにも拘わらず、「検察審査会」という実態も権限も良くわからない所が起訴議決をするに至っては民主主義崩壊の瀬戸際であると認識している。
 若い時はメーデーしか経験がない政治嫌いの代表格で元サラリーマンの私がTwitterの呼びかけに応じ1・2回目の反検察・マスコミのデモに参加したのだ。この事の重大さを一般の国民だけでなく検察・マスコミ側の人達にも知って欲しいのだ。

<本シンポジウムの感想>
 日頃twitterやブログで卓見を伝えてくれる多くのブロガー・twitterの発信者と直接知りあい、緩やかな連帯の輪を拡げられたら幸いと思い参加した。多くの人数が集まり、上記の人達の顔と名前を知る事が出来た事は収穫であった。 
 次回の企画では、より多くのブロガーが意見を表明出来る会合にして欲しい。「小沢一郎に日本を託す会」の方々等の話もお聞きしたかった。
 私としては「小沢さんの件で検察審査会議決の実態が本当にあったのか?」等検察審査会制度に追及の的を絞って運動をやるべきだと思う。勿論大きくは「取り調べ可視化の実現が必要」である。勿論郷原さんや江川さんの入った「検察の在り方検討会議」への期待も無くは無いが、法務省の反対を押し切りこの2名を選任した柳田前法相が辞任させられる程法務省・最高検の抵抗は凄まじいのだ。それよりも本当に問題の多い「小沢さんの件での検察審査会議決の不当性」を徹底的に追及すべきではないかと思う。
 とにかく既得権力者側の団結力は強く、検察に限らず裁判所も完全に一体であり弁護士会も一部の真の公正・正義の実現を目指す方々以外はあまり期待が出来ない程癒着・腐敗は進んでいる。  片や私達国民の側はそれぞれ個別に行動しており、これにつけこんだ分断工作も激しいようだ。
今後緩やかだが強靭な連帯作りが重要でありその中核をなす組織が必要であり、この会も中核の一つと期待している。
 その際、お偉方が表になるのではなく、多くの熱心なフリーのジャーナリストやブロガー・twitterで呟く方々を中心にして若い人も参加し易くしてもっと活動を盛り上げていって欲しいと思う。

<最後に> 
 今回は2回目のデモでご一緒した元牢名主さんと一緒に参加した。長時間空腹にも耐え流石に疲れたが、その後4219takeさん(ブロガー)と3人で軽くやって帰った。
一市民が斬る=4219takeさんの「東京第5検察審査会が秘匿する情報の公開を求める100万人請願署名」獲得への熱意は凄い。私はまだたったの6名しか集めていないので「取り調べの可視化」と共にもう少し頑張っていきたいと意を新たにした。
「小沢さんの民主党議員の地位保全を求める・・・」はあまり興味が湧かない。別に除名出来るものならしてみろ!で良いのではないか。
マスコミが独占して来た情報空間は今少しこじ開けられている。この「情報空間」をマスコミ劣勢に追い込む事が来年以降ますます重要になって来ている。どんなに微力でもコツコツ発信を続けていきます。

2010年11月8日月曜日

発展中国と好対照の隷米で収奪される日本

私は最近日本の完全属国化を強要する米国嫌いが強まる一方で、それに対抗する極になる実力を備えて来た中国への関心の深まりが顕著になってきている。自立した日本であるにはどうしたら良いか考えると米国一辺倒からアジア重視に軸足を移していく必要があると思う。

<TPP問題> 
TPP加盟問題が浮上している。ASEANで菅首相は検討するとシンガポールのリーシェンロン首相に表明したそうだ。クリントン国務長官に前原外相がハワイに呼びつけられて命じられた通りの事だ。この二人の関係を見ていると、つくづく厭になる。挙句の果てに前原は農業はGDPの1.5%だから重要では無いと言い出す始末だ。郵政民営化も改革案が一向に論議されず、前原はクリントンから小泉時代に決めた通りに早くやりなさい!牛肉の輸入再開も早くしなさい!と命じられて「ハイ!わかりました」とだけ答えているようにしか見えない。
とにかく菅も前原も米国のいいなりなのである。国内のコメ農家に与える影響をどうするのかを充分検討してからという発想が無いのが信じられない。Yes Sir(Mam?)!から始まるのだ。こんな姿を毎日見せつけられて厭にならない人は、「米国の100%手下の特権官僚やマスコミ」と同様に自立した日本人では無くなっている事を自覚したほうがいい。
とにかく農家の保護が重要である。今後のTPPの推移を見守りたい。

<中国の勢い>
胡錦濤首席も温家宝首相も米国に対峙している国のトップとしての風格がある。米国の言いなりで無く巧みに強く対抗しているので日本の隷従振りと違い、貫禄も人間性も強く感じ取れるのだ。日本への対応を見ると、米国以外には中国に対してさえ尊大に振舞う前原外相を嫌っているのは当たり前だが、それなりの大人の配慮を残して対応してくれている。
中国経済は2010年GDPで日本を抜いたと言われているが、この数字はあくまでも白の部分(表に出せる数字)での比較であるようだ。灰と黒の表に出ない賄賂等の経済を入れると既に遥かに上回っていると言われる。旅行者として一端に触れる範囲の印象では、それが本当だろうと感じられる繁栄ぶりだ。クリーンでないくせにクリーンを連呼する国とは大違いのおおらかさだ。
今年訪れた、上海も深センも香港も大連も、その発展振りは目を瞠るものがあるのだ。
文化大革命時代の大変な出来事や、共産党独裁による格差や、人権の抑圧、自由の問題や環境汚染等の多くの矛盾はあるのだろうが、日本人に対する感情が日本のマスコミ報道とは大きく違っている事は中国人と直接触れ合った事のある人なら分かっている事と思う。大部分の人は友好的だ。一部の反日デモはあるが日本の在特会や統一教会等が行うデモが多くの日本人の感情を代表していないのと同じ事なのだ。

<今後の国際経済の動向の軸は米中関係>
米ドルの下落は80円を切り75円に向かう事は日本の輸出企業も観念して対策を打っているようだ。米ドル札はリーマンショック以前に比べ2倍程度になっているという。単純に考えれば1米ドル50円になってもおかしくないのだ。これまで中国が米国債を買い支えて来たが、中国は投資先を日本やいろいろな所に投資先を変えようとしている。この米国と中国の攻防が毎日の国際政治経済を見る上で最重要事項なのだ。日本は未だに中国に次ぐ外貨準備を持ってはいるが、それは米国から見ればどうやっていつ奪うかの獲物であるに過ぎない。日本は自立した政治力は殆ど失ってしまっているのだ。

<反消費税・反戦活動の重要性>
とにかく現政権が強行しようとしている消費税増税が齎す国民の疲弊、不況の到来、格差の一層の拡大は極めて深刻な事態を招来するだろう。消費税増税・法人税減税は配当を増やし欧米株主に差し出す貢物なのだ。
なし崩し的な軍事行動の拡大は、憲法9条の有名無実化の完成に近付きつつある。米軍の指揮下で世界中どこでも一緒に戦争をやろうとする日本を目指した菅政権。どう歯止めをしていくのか?
表面的には前原外相が駐ロシア大使を呼びつけて又すぐ追い返す等威張り腐っているが、内実は外務・防衛官僚が実質全てを取り仕切っているので政治家の力は全く無力化しつつあり、小沢氏の政治力後退で、米国・官僚による日本の軍国主義化が急進展している段階だ。

微力でも反消費税・反戦活動は重要だ。この事を言い続け、特定の政党に支配されない草の根の活動・連携が重要である。仙谷がネット規制へ乗り出してくる等の強力な切り崩しが始まるであろうが毅然と対峙していく必要がある。ひとりひとりの行動が大切になって来ている。